世界の貧困率ランキングを紹介します。
世界銀行は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響により、絶対的貧困人口は、過去20年間で初めて増加に転じ、2021年までに1.5億人増加する見込みだと発表しました。絶対的貧困とは、1日の生活費が1.9ドル(約200円)未満の状態にある人のことを言います。
貧困が及ぼす影響は、飢餓や栄養失調はもちろんですが、「教育格差」「医療格差」「性差別」などの問題にも広がります。また、貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があります。絶対的貧困とは、飢餓の状態、医療も受けられない、生活を維持していくことが難しい状態であることを示します。相対的貧困は、その国の生活水準や文化水準を下回る状態にあることを示します。世界の貧困率は相対的貧困で評価されます。
では、日本の貧困率を世界で比べるとどうでしょうか?
日本の貧困率は15.70%と高く、世界で12位に位置しています。これは先進国の中でも高いことがわかります。日本は相対的貧困率がとても高く、ひとり親世帯の貧困率は50%という報告もあり、高齢者の貧困率も高く、これらは早急に対策が必要な問題です。
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世界データランキング
こちらのページでは、貧困率ランキングを下記で紹介していますが、世界の今をランキングで知ることは、地理学習をとても楽しく有意義に進めることができます。下記で紹介する本は、ランキング項目のジャンルも幅広く、旅行好きの皆さんならかなりお世話になっているだろう『地球の歩き方』さん編集です。受験生は一冊もっておいても良いかもしれません。
旅行や地理、経済や文化などあらゆるジャンルから130のランキングを掲載!
タイトル | 地球の歩き方的! 世界なんでもランキング |
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出版社 | 地球の歩き方編集室 |
ページ | 256ページ |
世界 貧困率ランキング 上位各国
貧困率を第1位~第10位までランキング形式で紹介します。
第1位 南アフリカ
貧困率 27.70%
世界で最も貧困率が高い国は、南アフリカです。長く植民地化されていた歴史、紛争などから長期にわたる貧困が続いています。子供が家計のために働いていたり、教育費が払えなかったり、そもそも学校がない、宗教的理由や性差別で教育が行き届かずに学校に行けない子供が多くいます。それはそのまま社会で働く機会を失うことにつながります。
第2位 ブラジル
貧困率 21.50%
世界で2番目に貧困率が高いブラジルには、その広大な土地に2億700万人以上が暮らしています。そのため地域より多様な文化、宗教があり、経済、性別、人種に基づく格差が多くみられます。先住民やアフリカ系住民は社会の発展から取り残されがちで、富を得る人とそうではない人の権利が尊重されずにいます。
第3位 コスタリカ
貧困率 19.90%
コスタリカは、意外にも幸福度が高い国です。豊かな自然のある綺麗な島だというイメージに隠れて、20年間以上も貧困率20%を切ることができないでいます。その理由は、経済成長が全体的に停滞していることにあります。失業の憂き目にあっているのは、主に女性、若者、教育を受けられなかった人が占めています。2018年の時点で15歳と16歳の人口の48%しか学校に通えていない現状があります。
第4位 アメリカ
貧困率 18.00%
世界の億万長者の7割を占める経済大国のアメリカですが、実は貧困率も世界で4番目に高いのです。まさに貧富の差の激しい国であり、さらにその差は広がりつつあります。アメリカの貧困の原因は、自己責任論という考えが大きく影響しています。自由の国アメリカと言われるように、何をするのも自由な国ですが、その反面責任は自分で全て負うという考えが根強くあります。自由を謳歌するあまり大麻に手を出して、労働意欲を失い貧困層に身を落とす人は数しれません。
第5位 ブルガリア
貧困率 17.60%
世界で5番目に貧困率が高い国はブルガリアです。西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中東の交差点に位置するブルガリアは、多くの民族がこの地を征服した激動の歴史を持っています。現代ではリゾート地もあり観光地として人気もありますが、世界的に見ても急速に人口が減少している国の1つとして挙げられます。2015年から2050年にかけて人口の4分の1が失われる見込みです。出生率は低いのに、高齢化は急速に進んでいます。退職した人の多くが貧困レベルを下回る生活を送っています。ブルガリアの1人当たりの収入額はEU平均の半分しかなく、新たに収入を得る手段もありません。
世界 貧困率ランキング
順位 | 国名 | 単位:% |
1 | 南アフリカ | 27.7 |
2 | ブラジル | 21.5 |
3 | コスタリカ | 19.9 |
4 | アメリカ | 18 |
5 | ブルガリア | 17.6 |
6 | イスラエル | 17.3 |
7 | ルーマニア | 17 |
8 | チリ | 16.5 |
9 | 韓国 | 16.3 |
10 | ラトビア | 16.2 |
11 | メキシコ | 15.9 |
12 | 日本 | 15.7 |
13 | リトアニア | 15.4 |
14 | エストニア | 14.9 |
15 | スペイン | 14.7 |
16 | トルコ | 14.4 |
17 | イタリア | 14.2 |
18 | ニュージーランド | 12.9 |
19 | オーストラリア | 12.4 |
19 | イギリス | 12.4 |
21 | カナダ | 11.6 |
22 | ギリシャ | 11.5 |
22 | ロシア | 11.5 |
24 | ポルトガル | 10.6 |
25 | ルクセンブルク | 10.5 |
26 | オーストリア | 10 |
27 | スイス | 9.9 |
28 | ポーランド | 9.8 |
28 | ドイツ | 9.8 |
30 | スウェーデン | 9.3 |
31 | ハンガリー | 9.2 |
32 | フランス | 8.4 |
32 | ノルウェー | 8.4 |
34 | オランダ | 8.2 |
35 | ベルギー | 8.1 |
36 | スロバキア | 7.8 |
37 | アイルランド | 7.4 |
37 | スロベニア | 7.4 |
39 | フィンランド | 6.5 |
40 | デンマーク | 6.4 |
41 | チェコ | 5.6 |
42 | アイスランド | 4.9 |