貧困率は国や地域の経済力や福祉制度を示す重要な指標です。アフリカや南アジアの一部では人口の大多数が貧困ライン以下で生活しており、教育や医療を受けられない状況が続いています。一方、先進国は最低限の生活水準を保障する制度が整っているものの、「相対的貧困率」が高止まりしているケースもあります。
本記事では、世界の貧困率ランキングを通じて、国ごとの状況と日本の位置づけを比較していきます。
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世界 貧困率ランキング
ランキング全体を見ると、サハラ以南のアフリカ諸国が突出して高い貧困率を示し、先進国は比較的低い水準にあります。しかし、低い国でも「格差」は存在し、貧困層が完全に解消されているわけではありません。世界的に見ると、いまだに人口の約8〜9%が極度の貧困状態にあるとされます。
順位 | 国名 | 単位:% |
---|---|---|
1 | 南アフリカ | 27.7 |
2 | コスタリカ | 21.0 |
3 | ブラジル | 19.2 |
4 | 米国 | 18.1 |
5 | ラトビア | 16.9 |
6 | イスラエル | 16.82 |
7 | チリ | 16.3 |
8 | エストニア | 16.2 |
9 | ルーマニア | 16.0 |
10 | 日本 | 15.4 |
11 | メキシコ | 15.0 |
12 | 韓国 | 14.9 |
13 | ニュージーランド | 14.3 |
14 | リトアニア | 14.1 |
15 | クロアチア | 14.0 |
16 | スペイン | 13.7 |
17 | トルコ | 13.2 |
18 | ブルガリア | 13.0 |
19 | オーストラリア | 12.6 |
20 | イタリア | 12.2 |
21 | カナダ | 11.9 |
22 | イギリス | 11.8 |
23 | ドイツ | 11.6 |
24 | ロシア | 11.5 |
25 | ギリシャ | 11.2 |
26 | ポルトガル | 11.2 |
27 | スイス | 10.1 |
28 | ハンガリー | 9.9 |
29 | オーストリア | 9.6 |
30 | スロバキア | 9.4 |
31 | ポーランド | 9.1 |
32 |
ルクセンブルク |
8.9 |
33 | スウェーデン | 8.4 |
34 | フランス | 8.3 |
35 | ノルウェー | 8.0 |
36 | スロベニア | 7.9 |
37 | オランダ | 7.4 |
38 | アイルランド | 7.0 |
39 | ベルギー | 6.9 |
40 | フィンランド | 6.7 |
41 | デンマーク | 6.5 |
42 | チェコ | 6.2 |
43 | アイスランド | 4.9 |
出典:国際統計・国別統計専門サイト GLOBAL NOTE
貧困率が高い国トップ5
これらの国々では、経済格差や社会保障制度の不十分さが深刻な貧困問題を生み出しています。南アフリカでは失業率の高さや人種間格差が、コスタリカでは観光業依存による景気変動が、ブラジルでは都市部と農村部の格差がそれぞれ影響しています。さらに、米国は先進国でありながら医療や教育のコストが高く、低所得層の生活を圧迫しています。ラトビアはEU加盟国の中でも所得水準が低く、社会保障の不足が課題となっています。
いずれの国々でも、教育や医療の格差が世代を超えて貧困の連鎖を生む大きな要因となっており、持続可能な支援体制の整備が急務とされています。
順位 | 国名 | 貧困率(%) |
---|---|---|
1位 | 南アフリカ | 27.7 |
2位 | コスタリカ | 21.0 |
3位 | ブラジル | 19.2 |
4位 | 米国 | 18.1 |
5位 | ラトビア | 16.9 |
貧困率が低い国トップ5
これらの北欧諸国は、高水準の社会保障制度と再分配政策により、貧困層を最小限に抑えています。最低限の所得保障や教育・医療の無償化により、貧困率が国際基準で最も低い水準にあります。ただし「相対的貧困」は一定程度存在しており、移民や少数派の生活支援が新たな課題となっています。
順位 | 国名 | 貧困率(%) |
---|---|---|
1位 | アイスランド | 4.9 |
2位 | チェコ | 6.2 |
3位 | デンマーク | 6.5 |
4位 | フィンランド | 6.7 |
5位 | ベルギー | 6.9 |
日本の順位は?
日本の相対的貧困率は約15%で、OECD諸国の中では高い部類に入ります。特にひとり親家庭では約50%が貧困ライン以下にあり、先進国の中でも際立った数値です。これは非正規雇用の増加や社会保障制度の不十分さ、格差拡大が影響しており、社会的弱者への支援が十分に届いていない現実を示しています。
順位 | 国名 | 相対的貧困率(%) |
---|---|---|
9位 | ルーマニア | 16.0 |
10位 | 日本 | 15.4 |
11位 | メキシコ | 15.0 |
地域別の傾向
地域別に見ると、アフリカや南アジアで深刻な貧困が広がる一方、先進国では「格差社会」としての相対的貧困が問題視されています。特に日本は、経済規模の大きさと裏腹に、弱者への支援不足が顕著です。
地域 | 特徴 |
---|---|
サハラ以南アフリカ |
世界最悪レベル。人口の半数以上が極度の貧困にある。 |
南アジア |
貧困率が高く、教育・医療へのアクセスが制限されている。 |
東アジア |
改善傾向にあるが、都市と農村の格差が大きい。 |
OECD諸国 |
絶対的貧困は低いが、相対的貧困率が課題(特に日本・米国)。 |
FAQ(よくある質問)
Q. 絶対的貧困と相対的貧困の違いは?
A. 絶対的貧困は「生活に必要な最低限を下回る状態」、相対的貧困は「国民の平均的な生活水準より著しく低い状態」を指します。
Q. 日本は先進国の中でなぜ貧困率が高いのですか?
A. 非正規雇用の増加、賃金の伸び悩み、社会保障制度の偏りが背景にあります。
Q. 学習に活用できますか?
A. 世界地図に各国の貧困率を描き込むと、格差の地理的な広がりを視覚的に理解できます。地理学習に役立つグッズもあわせてご覧ください。
まとめ | 世界貧困率ランキング
世界貧困率ランキングでは、南アフリカやコスタリカが最も高く、北欧諸国が最も低い水準を示します。日本は先進国でありながら相対的貧困率が約15%と高いです。これは社会制度の課題を映し出しており、格差是正が急務です。貧困は健康や幸福度にも直結するテーマです。関連テーマとして 世界健康寿命ランキング や 世界幸福度ランキング を読むと、生活の質全体を捉える手がかりになります。統計と地理を組み合わせれば、世界の格差を直感的に学ぶことができます。学習用ポスターや地図教材を活用すれば、統計と地域のイメージがより結びつきます。地理学習に役立つグッズをご覧ください。
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