都内の車の運転なら任せろ!というそこのあなた、ぴったりの検定があります。その名も「運転地理検定」です。
都内の複雑に入り組んだ首都高速のジャンクションや入り口では誰でも一瞬、どっちへ行けばいいのかと戸惑うことがありますよね。そんな一瞬の判断の遅れが事故を引き起こす可能性もあります。このようなポイントを知っておけば、自らの危機回避に繋がるわけです。後ろにお客さんを乗せていればなおのこと。
東京の道を知ることは単に道に迷わないだけでなく、事故を回避し、そして経済的な運転で環境負荷を低減することに繋がるのです。今回は「運転地理検定」というちょっと特殊な検定を紹介します。
運転地理検定の概要・難易度
運転地理検定は運転地理検定協会が実施する民間の検定試験です。基本的には企業の役員ドライバーや、タクシー、ハイヤー、観光バスの運転士など車の運転を専門に扱う人向けの特殊な検定です。プロのドライバーが運転するにおいて必要な地理知識の習熟度を測ります。
都心を中心とした首都圏の交差点、道路、施設などについて記述を中心に答える、難易度の高い検定です。一般の人でも受験は可能ですが、単に地図好きと言っても、一般人にとってはなかなか難しい検定と言えるでしょう。
受験資格
受験資格についての条件は明記されていませんが、初回受験の方は「都心部3級」から受けるように指定されています。
受験の申し込み方法
運転地理検定の申し込みは「運転地理検定協会」のホームページから申し込むことができます。
【申し込みの流れ】
①ホームページの申し込みフォームからメールを送信する
試験日と試験内容
試験日程
運転地理検定は年に6回も開催されているのが特徴です。詳しくは公式ホームページをご確認下さい。申し込み期間は試験開催のおよそ1か月前から開始されています。
なお、2020年度のスケジュールは以下の通りです。
※新型コロナウイルス感染拡大により2020年8月8日に延期
試験内容・受験地
試験内容はそのエリアの道路交通やランドマークとなる施設や駅に関すること全般です。
通りの名称・愛称、交差点、トンネル、また新しく出来た高速道路やその出口、観光施設など、出題は常にアップデートされています。A地点からB地点までの経路の途中を穴埋めする問題なども出題されています。一部選択問題はありますが、基本的には記述式で、計50問で制限時間30分と、内容はさることながら、時間的にもかなりシビアな設定となっています。
現在、受験区分は都心部だけでなく首都圏全般に拡大に広がっており、以下のエリアがさらに各級ごとにわけられています。
増上寺を中心とした緑地帯(都立公園)で、東京都内でも上野恩賜公園などと並ぶ古い公園は何と言いますか?
靖国通りと白山通りが交わり、角に岩波ホールがある交差点は何と言いますか?
高速都心環状線のトンネルは5つありますが、「飯倉、霞が関、千代田、北の丸」とあと一つは何と言いますか?
合格点(合格基準点)
100点満点中70点以上で合格となります。この合格基準点も他の検定と比べると、やや高めの設定になっています。
また、この検定の特徴は常にアップデートされることで、一度取ったらそれでよしと言うことではありません。道路情報は刻々と変化していますので、運転技能維持のためには定期的な受験をしなければなりません。合格率は公開されていませんが、プロの方が受ける検定ですので、平均的に高いのではないかと思われます。
運転地理検定の書籍・参考書
特殊な検定であるがゆえに、公式のテキストは発売されていません。まさに習うより慣れろといったところでしょうか。ただし、受験申し込みをすると当該級の過去問(サンプル問題)をもらえるようです。それをもとに、道路地図と合わせて、しっかり読み込むことが合格への近道でしょうか。
ここでは首都圏を中心とした見やすい道路地図を紹介します。
街の達人 首都圏 便利情報地図 (でっか字 道路地図 | マップル)
首都圏 高速道路 案内図 (ドライブ 地図 | マップル)